レーシングドライバー　脇阪寿一 OFFICIAL BLOG

2日目

昨日はのほ〜んって感じの受講生たちも、今日は目の色が変わってきましたね。

走りにも、カートをおりているときでも。

我々の言ってる事が少しは理解してもらえたのかな！？

ええ感じやと思います。

CRGジャパンさんの元、集まった今回のメンバーですが・・・

よっぽど知り合いのドライバーでないと、シゲに、横溝に、塚越に、僕に、普段こんな事聞けませんし、教えませんもんね。

参加者の皆さんが今回の合宿で何か気づく事があり、それが彼らの将来に役立てば嬉しいです。



今回の参加者の中のM.V.P.に来年のCRGシャーシのサポートがありました。

我々講師陣で一人決めました。


彼はカートを始めて２年。

経験レース数、６レース。

琵琶湖を走るのが初めての３８歳で広島からの参加。

スピード的には光ってる訳ではありませんでした。

むしろ昨日は初コースで“ダメ”が目立つぐらい。

でも、カートに対する取り組み、我々から走りについて何かを盗もうとする姿勢。

そして模擬レース中の彼の行動。

講師陣の満場一致で彼に決定しました。

初日の最初、先程も述べたように“ダメ”が目立ちました。

仕方ありません。

初めてのサーキットです。

でも、経験を重ねていくうちに彼の見せた伸びしろ、我々のアドバイスに対してトライする走り。

たくさん居る受講生の中で、彼は完全に目立っていました。

どういう形であれ、目立つ事は大切だと僕は思うのです。

それに模擬レース。

彼は子供たちも混ざってのクラスで走っていたのですが（我々がわざと混ぜた、普段は別のクラス、スピードは同じぐらい）スタート直後の込み合っている時に子供たちに気を使い、よけて、譲っては走っていました。

その後、安全な所で抜くのです。

それに、スタート前のローリング中の事です。

スタート前のローリング、低速走行を強いられるため、あるカートのエンジンがかぶりかけて止まりかけていたのです。

そうすると彼はそのカートの後ろに付き、自分のカートで押し始めました。

「頑張れ！一緒にレースをやるぞ！！」

っと言わんばかりに。

勝つ事が大切なのがレースです。

相手を蹴落としでも勝たないといけない時もあるでしょう。

何回も言いますけど、勝つのが何よりも大切なのがレースです。

でも、そうでない時もあると僕は思っています。





彼は３８歳です。

本人がどう思っているかは知らないですが、彼はこの先プロのレーシングドライバーにはならないでしょう。

目指してたらごめんなさい。（笑

先を目指す子供たちにM.V.P.をあげても良かったのですが・・・。

彼がどんな環境でカートをやっているか知りません。

でも我々は、彼のカートから伝わってくる“人間性”に惚れました。

彼ならこれから先、レースを続けていってくれて、色々な事を学び、そしてそれを多くの子供たちや、後輩カーターに伝えてくれると思ったのです。

それで彼を選びました。



M.V.P.を発表した時、受講生は“ぽか〜ん”ってなってましたけど、

こういう考え方、選び方があっても良いでしょ？！




我々は直接的も、間接的も、将来を見て進みたい。



ご理解頂いた皆様、CRGジャパンの永原社長、CRGジャパンの皆様、サクシードスポーツ永守代表、メンバー、スタッフのみんな、ありがとうございました。



2日間、楽しく、素晴らしい経験をさせてもらいました。


感謝！！

19:04

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