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2008/9/12-14

『SUPER GT Round7』

今シーズンの戦いも残り3戦。第7戦の舞台は、ストップ&ゴーのレイアウトを持つツインリンクもてぎだ。 さわやかな秋晴れを期待したものの、金曜日のもてぎは蒸し暑く、午後に入るとじりじりと気温、路面温度ともに上昇した。チームでは、金曜日の練習走行でまず予選に合わせたクルマ作りに専念。エンジニアとのミーティングを繰り返し、細かなセッティング変更を加えていった。土曜日の予選ではノックダウン方式が採用され、6番手グリッドを獲得。同時に決勝を意識したセッティングも探るなど、充実したセッションを送ることになった。 決勝日は朝から曇天模様となり、レース中の天候悪化が気がかりではあったが、幸い、雨とは無縁で、逆にきびしい暑さの中で戦いを強いられた。No.36 PETRONAS TOM’S SC430はスタートドライバーのアンドレ・ロッテラー選手が5番手から攻防戦を展開、28周を終えて脇阪へとスイッチした。50kgのウェイトハンデをかかえながらも、No.36 PETRONAS TOM’S SC430は安定したタイムを刻み、順調にレースを消化。接触やコースアウトなどのハプニングも皆無のままファイナルラップへ。つねに全開の攻めるレースに徹したNo.36 PETRONAS TOM’S SC430は、3位でフィニッシュ!前回に続いての連続3位獲得により、ポイントランキングではNo.18 NSXと同ポイントでトップタイにつけることとなった。



2008 Rd5 Sugo
■9月12日・金曜日 公式練習 9月も中旬に入り、もてぎでの一戦は秋らしい天気での戦いになると思いきや、サーキットは湿度が高く、強い日差しが照りつけた。午前の走行では、GT300車両がコース上にオイルを撒き、路面コンディションが安定しない状態。その中で、脇阪はもてぎで行われたテスト時のクルマと、今回のクルマを比較しながらドライブ。50kgのウェイトを搭載しているクルマに重量対策としてやわらかめのサスペンションを装着しているためか、ブレーキングが不安定というのが脇阪の見解だったが、まずはフィーリングを確認し、調整を繰り返すことになった。 なお、今回の予選で採用される「ノックダウン方式」。従来のスーパーラップは、予選1回目でトップ10に入った車両が予選2回目で1台ずつワンラップアタックを行うのだが、今回の予選1回目は、あくまでも出走の上、予選通過基準タイムを計測することが前提。予選2回目の結果によって、決勝グリッドのポジションが決定するのだ。 その予選2回目はセッション1、2、3に分割され、ここで「ノックダウン」が実施される。GT500の場合、まずセッション1で16台から上位12台を選出。セッション2では12台から上位8台まで絞り込む。そしてセッション3で、この8台がポールポジションの座を争うというわけだ。 F1でも採用されるこのシステムだが、今回は、SUPER GTならではのルールが採用された。まず予選2回目で使用できるタイヤは1セットのみ。さらに、3セッションすべてを走る場合、チームドライバーのふたりが最低1度はセッションに出走することが条件となる。1セットのタイヤで3回のタイムアタックを行うという厳しい条件の中で、優位に戦うための戦略が重要になったのは言うまでもない。チームでは、50kgの搭載ウェイトを視野に入れ、セッション1を突破することを前提に、クルマ作りを進めていった。 まずは効率よくタイヤを使ってタイムアタックできるよう、スプリングを調整。また、脇阪→ロッテラー選手→ロッテラー選手の順番で3セッションを走行するという予定のもと、予選シミュレーションを実施。脇阪がアウトラップ後、計測1周のアタックを行い、その後、ロッテラー選手にステアリングを渡すという作業を繰り返した。



2008 Rd5 SUGO
■9月13日・土曜日 予選 午前10時40分、GT500クラスの占有走行がスタート。気温は29℃、路面温度は39℃、今日も日差しが強い。今回、最初にNo.36 PETRONAS TOM’S SC430へ乗り込んだのは、脇阪。午後からのノックダウン方式予選をシミュレートするためだ。脇阪は1分46秒258をマーク。自己ベストとなるこのタイムをマークしたあとピットイン、そのままのタイヤでロッテラー選手がアタックし、1分46秒725をマーク。No.36 PETRONAS TOM’S SC430は6番手で予選1回目を終了した。 「今のセッティングだと、2周連続でアタックするとリアタイヤが逃げてオーバーステア気味になってタイムが上がりませんでした」と予選1回目を振り返った脇阪。その後、午後からのノックダウン予選を前に、対策のためのミーティングが行われた。 そして迎えたノックダウン方式予選。まず午後3時5分にセッション1がスタート。気温29℃、路面温度39℃の中、脇阪がコースインする。4周を走行した脇阪は1分45秒894のタイムをマーク、8番手で終了。セッション2からアタックを担当するロッテラー選手にバトンタッチした。そのロッテラー選手は、気温28℃、路面温度37℃のセッション2で1分45秒780のタイムをマーク、7番手でセッション3へ進出する。そして迎えたセッション3。気温も路面温度もセッション2とほぼ同じコンディションのままだったが、アタックを繰り返したタイヤでのタイムアップは難しく、ロッテラー選手は1分46秒017のタイムで6番手となった。 「午前の走行後、午後のセッション1に向けて車高を落としました。ところが、ウォームアップの時点で全然フロントのグリップが得られないので、マズい、セッティングをはずしたのではないか、と思ったほどでした。ところがアタックに入ると、そこそこフィーリングも良くなり、次第にフロントも安定し始めました。アンドレも、いいコンディションでアタックができたと思います。ちょっとした調整だけでもいい変化が現れて、決勝に使えるものも見つかりました。エンジニアもすごく頑張ってくれています。50kgのウェイトは重たいですが、クルマはベースが決まっているし、トヨタ勢の中でも速さを見せることができているし、レースではプレッシャーをはねのけて、いいレースがしたいですね。ここ数戦小さなミスがあったので、明日はそういうことがないようにしたい。チームのみんながいい仕事をして、決勝を乗り切っていきたいと思います。レースは全開で行きますよ!」と、脇阪は予選後に力強いコメントを残した。





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■9月14日・日曜日 決勝 早朝に一度通り雨が降ったもてぎ界隈。しばし曇天模様となったが、午前9時45分からのフリー走行を前に、晴れ間が広がり、気温28℃、路面温度は38℃にまで上昇した。 No.36 PETRONAS TOM’S SC430にはまずロッテラー選手が乗り込み、コースイン。早いタイミングでベストタイムとなる1分47秒238のタイムをマーク、その後、しばし周回を重ねてピットイン。ピットでは決勝を意識したルーティンワークのシミュレーションが行われ、脇阪が新たにコースへと向かった。順調にフリー走行でのメニューをこなしたNo.36 PETRONAS TOM’S SC430。あとは午後2時からの決勝に向け、最終チェックを行うだけとなった。 午後2時、63周にわたる決勝レースがスタート。気温31℃、路面温度は44℃まで上昇。秋空ながら、レースを戦うドライバー、チームスタッフにとっては厳しい暑さになった。スタート直後、前の1台をかわしたロッテラー選手は5番手でオープニングラップを終了。目の前にいるNo.23 GT−Rとの攻防戦を長きに渡って展開する。2台は付かず離れずの応戦を続けていたが、レース折り返しを前に、23号車がピットイン。No.36 PETRONAS TOM’S SC430も次の周にピットインすることで、23号車逆転をもくろんだ。 ロッテラー選手がピットに戻り、脇阪選手へと交代。一方でタイヤ交換や給油作業などの作業に取りかかったスタッフはスピーディに作業を済ませ、脇阪をコースへと送り出した。結果、スタッフはライバル23号車の作業を7秒近く上回る見事な仕事を披露。また脇阪もニュータイヤでのアウトラップを懸命にプッシュ。まさにチーム一丸となって取り組んだルーティンワークが見事実を結び、No.36 PETRONAS TOM’S SC430は、23号車を逆転することに成功した。当然のことながら、この後しばし23号車とのバトルを展開するも、後続にいたNo.35 SC430が2台に割って入ることになり、次第に攻防戦も落ち着きを見せ始めた。 レースは終盤に入り、単独で4位を走行していたNo.36 PETRONAS TOM’S SC430。混戦によるGT300車両の処理もスムーズに済ませ、このままチェッカーを迎えるかに思われたのだが、最終ラップで前を行くNo.6 SC430がペースダウン。これにより、No.36 PETRONAS TOM’S SC430は3位浮上を果たし、チェッカーを受けた。 前回の鈴鹿1000kmに続き、連続3位表彰台へ上がったNo.36 PETRONAS TOM’S SC430。これにより、シリーズランキングではNo.18 NSXと同ポイントの56点をあげ、トップタイに浮上した。残り2戦は多くのライバルが混在する中での激戦になることは必至だが、シーズンを通して、つねに駆け引きすることなく全開の戦いをしてきたチームの努力が、大きな実を結ぶよう期待したい。





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■脇阪寿一 コメント 「今日は予想よりも暑いレースになりましたが、クルマは次第に良くなって、いい感じで走ることができました。50kgを搭載したクルマなので、色々苦しい場面もありましたが、とにかくエンジニアやメカニックが頑張ってくれました。まずエンジニアがクルマをよくしてくれたし、またメカニックもピット作業ではピットワークに定評のあるニスモを上回る作業をして送り出してくれました。本当に感謝しています。こうなると、あとはドライバーふたりがベストなレースをするだけでした。今日は、GT300の処理もパーフェクトにできたし、すべてがいい方向に進みました。次のオートポリスは厳しい戦いになるでしょうが、今までどおり、全開でレースを戦っていきたいと思います。精一杯頑張りますので、今後とも厚いご支援、ご声援をお送りくださいますよう、よろしくお願いいたします」





 
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