脇阪寿一、薫一の公式サイト:JS Style.com ホームページに戻る
 

Special

J-style
J-Style
S-Style
Racing
MEDIA
  Biography Gallery partoner media

2007/3/16

『SUPER GT Round2』

SUPER GT第2戦の舞台、岡山国際サーキットは1周およそ3.7kmというショートコース。加えてインフィールドに複合カーブを持つ、いわゆるテクニカルコースとして知られる。脇阪も「このコースは路面の性質から基本的にクルマの向きが変わりにくい」と印象を語る。一方、このサーキットでの戦いを前にSUPER GTではレギュレーションの見直しが行われ、開幕戦の成績をもとに「特別性能調整」が取り入れられることになった。SC430は車輌重量が1100kgだが、さらにハンディウェイトとして40kgが課せられるのだ。さらに前回3位入賞で与えられた20kgが加わり、No.36 PETRONAS TOM’S SC430は1160kgでレースを戦うことになる。もちろん、SC勢では一番のへヴィウェイトだ。そこでチームでは、ライバル達との戦いはもちろんのこと、自分たちのクルマが持つポテンシャルをいかに上手く引き出すかを意識したクルマ作りに時間をかけた。結果、その成果は予選、決勝を通じて現れ、タフな戦いを4位で終了。開幕戦に続き、ポイント獲得というパフォーマンスを披露しランキングも2位へと浮上した。

 

■4月11日・金曜日 

公式練習 第2戦の舞台、岡山での戦いを迎え、ライバルたちはこのコースが得意だったり、速さに自信を持ったりと勝負をかけている。その一方で、SC勢はどちらかというと相性が良いとはいえないコースだけに、しっかりと戦略を持って迎え討たねばならない。幸い、金曜日の公式練習では、スタート時からクルマはバランスが取れており、作業内容もメニューに沿って順調に進んだ。 「クルマは決まっている状態です。確かに性能調整の40kgがウェイトとして影響があると思いますが、その中で、関係者みんなが頑張ってくれて乗りやすいクルマに仕上げてくれました」と走行を終えた脇阪は満足気。もちろん、まだ微調整の余地はあるが、最終的にはタイヤがうまく使えるようなセットに仕上げ、レース中もライバル達とバトルができるようなクルマ作りを目指すこととなった。

 

■4月12日・土曜日

予選 前日はやや寒さが残る一日だったが、予選日の土曜日は穏やかな朝を迎えた。午前10時20分、気温15℃、路面温度23℃のコンディションでGT500の予選1回目がスタートする。No.36 PETRONAS TOM’S SC430のアタック担当はアンドレ・ロッテラー選手。タイヤの温め方が難しいコンディションの中、ロッテラー選手は10番手のタイムとなる1分24秒504をマーク。見事、SC勢で唯一のスーパーラップ進出を決めた。一方、脇阪はGT300との混走でコースインし、予選通過基準タイムをクリア。その後、マシンチェックを行った。 午後からの予選2回目では、その後行われるスーパーラップに向けて、再度ロッテラー選手がドライブ。アタックの準備を進めた。そして迎えたスーパーラップ。気温が下がったこともあり、アタックラップに合わせて上手くタイヤを温めるのが難しいコンディションとなる。ロッテラー選手は10番手となる1分24秒822のタイムをマークした。 「決勝に向けての準備はできていると思います。クルマの仕上がりもいいし、今チームが持つ力を出し切るレースができればいいと思います」と脇阪。ベストを尽くす戦いに期待がかかった。

 

■4月13日・日曜日

決勝 決勝日のサーキットは朝から薄曇り。午前8時50分から10分間のサーキットサファリを含む、40分間のフリー走行が行われた。天候の影響か、気温、路面温度がともに低く、脇阪によるとタイヤが少し発動しづらい状況だったとのこと。そのため、クルマはややオーバーステア気味になったが、午後からの決勝に問題はないといたって冷静な様子だった。 午後に入ると次第に天気は下り坂へ。さらに全38台のマシンがダミーグリッドへ付く頃には、冷たい風が吹き始め、雨の到来を感じずにはいられないほどに。そんな中、午後2時に82周のバトルが火蓋を切って落とされる。 スタートドライバーのロッテラー選手は、オープニングラップでNo.17 NSXをパス。しばしの間、9番手で周回を重ねた。30分が経ち、ついに雨がぱらぱら落ち始めると体勢を崩すマシンも現れ、ポジションに変動が出始める。逆にこの不安定なコンディションを味方にしたNo.36 PETRONAS TOM’S SC430は、強気の走りで着実なポジションアップを果たしていく。気まぐれな雨に翻弄されるマシンを横目にロッテラー選手は38周を終えてピットイン。脇阪へとスイッチした。 ライバル達も次々にピットインを行っていたことから、コースインした脇阪はまだはっきりと順位が安定しない中で周回を重ねることに。 「バックストレートで前後ともに車輌がいなかったので、ポジション争いしているクルマはすでに後ろにいると思ったら、ピットインを済ませて僕の前に出てきたので、驚いた」とレース後に振り返ったが、自らのポジションを確認するや、追い上げを開始。まずはNo.17 NSXをパス、引き続き、No.32 NSXを追い立てた。 そしてラスト10周ともなると緊迫した接近戦を展開。詰めかけた観客を沸かせる。そして迎えた74周目。バックストレート手前で満を持して前車を逆転した脇阪は4位へ浮上。ペースを緩めることなく最後まで走り切り、SC勢トップでチェッカー。No.36 PETRONAS TOM’S SC430に連続ポイントをもたらした。

 

■脇阪寿一 コメント
「今回のレースは厳しい条件での戦いでしたが、トヨタ勢のなかでは、自分たちのチームが一番有利だろうと信じていました。途中、何度か雨が降って、先にドライブしていたアンドレが得意な雨でいい走りを見せてくれたのでうれしかったですね。僕に交代した序盤は特にフロントがなかなかウォームアップせず苦労しましたが、無理に負荷をかけないように心がけて周回しました。ピットインのタイミングで周りのクルマのポジションがはっきりせず、途中ちょっと焦ることもありましたが、状況が把握できたあとはどのようにレースをマネージメントするのがいいのか、タイヤをセーブすることも考慮して走りました。前後車輌とのバトルでレースを盛り上げることができたと思いますし、いい仕事ができました。残り数周で燃費が厳しくなっていましたが、それもうまくコントロールできて良かったです。 今回は、トラブルで結果が残せないクルマも多いなか、僕たちは高いチーム力を武器にして完璧なレースができました。アンドレはアンドレらしい、そして僕も僕らしい走りができるようにしてくれたチームに感謝しています。次の富士でもいいパフォーマンスをお見せできるよう頑張りますので、今後ともご支援を賜りたく、またご声援くださいますよう、よろしくお願いいたします」





 
このページの上部にジャンプ
JS STYLE COMPANY
JS STYLE COMPANY