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●31st. SUZUKA 1000km REPORT


さて、鈴鹿1000kmのレポートですが、今回はレースの流れなどではなく、もっと内面的なレポートをお届けするとします。 まず、兄弟で組める事になった経緯から・・・。 約1ヶ月前に兄にオファーがあり、その時にチームに推薦してくれた訳。 トヨタ、TRDとしても、他にも人選はあったみたいですが、最終的に決めてもらえた事は各関係者の方々のバックアップがあったからと思います。 ご存知の方も多いとは思いますが、僕は選手権では、チーム クラフトでダンロップタイヤを使用してて、 今回はチーム ルマンでブリヂストンタイヤ。 送り出してくれる側、迎え入れてくれる側、双方快く、本当に感謝!!
木曜日、鈴鹿入りして、色々と打ち合わせや調整を進めた訳やけど、兄が間に入ってくれて、ササッっと進めてくれるんで円滑に進むし、色々な注意や説明も、やっぱし血繋がってるから解り易いかな・・・。 J−Xに登場してる森さん、土沼さんをはじめとするチーム ルマンのスタッフはよく統制がとれていて、本当にシステマチック! 章さんとはGTセパン前に滞在したリゾートで三日三晩同じ部屋で過した仲。 問題無し!

金曜日は午前、午後、夜とフリー走行が3回。 最初の方は兄がセットの確認やタイヤテストを進めてたけど、章さんや僕に時間を作ろうとチャチャと進めてくれてけど、午後に僕が出てったくらいから雨が落ちてきて、スプーンコーナー手前から大粒の雨! 夜間練習も路面は濡れてて、ちょっと慣れきれず終了。

土曜日の予選は、午後の雨を懸念して1回目で兄が2セットタイヤを使い切る作戦を取ろうとしたけど、残り時間が微妙で午後に持ち越し。 2回目の予選ではアイムアップは出来んかったけどクラスポール。
NSXとの差は縮んだ。 この日、決勝のスタートを誰がするか?と話し合いがあったけど、兄は『俺はしない。』と一言。 理由は、前の晩にサーキットホテルのTVで放送されてる去年の1000km僕のゴールシーンを観て、自分もやりたくなったから!・・・らしい。 本当に影響され易いタイプ・・・。


決勝。 章さんのスタートで始まった。 無限は道上選手のスタートやったけど、GT-Rのクルム選手が前へ。 数周、押さえ込まれた訳やけど、これが大きく展開を左右したと思う。 その後、僕⇒寿一⇒章と作戦は決まってたけど、5、6スティントはまだ決まってなかった。 理由は接戦になった場合、僕に不確定要素が多いと思われてたから。 最後は全部兄に任せて勝てば楽かもしれんけど、それやと意味無いもんね! とにかく、最初の出番では、『全てを確実に無難に安定させて走ろ!』と考えてた。 そしたら、もう一回使ってもらえる筈と思い・・・。 乗る前に、兄にも同じ様な事を言われ、 付け加えて『何があっても俺が取り返したるから・・・。』と。  章さんから交代して出て行くと、コースは結構クリアで落ち着いてタイヤに熱を入れ、その数周後、童夢がピットアウトして来たけど、僕の予想を覆し、チョットずつ離れていくんで更に落ち着いてラップ出来たのが良かったと思う。 その後、寿一に交代。 ここで僕は控え室に帰ってアウディのリタイヤを知り、ちょっとビックリ! ルマン24時間であれだけ強かったアウディがねぇ! まぁ、なんせ、こっちはチーム ルマンですから・・・。
さて、寿一選手はハイペースで引っ張り、章さんへ。 帰って来た寿一のタイヤと僕が使ったタイヤの特にフロントの表面(これで結構状態など解る)は、周回数の差を差し引いたとしても、僕は残してるのに対して、あっちは使い切ってた。 コメントでも『フロントを虐めて走れる。』と言ってて、大きなヒントとなった訳。 色々考えてる間に章さんのパートも進み、次が僕で決まり、交代。 マージンも有り、ちょっと丁寧にタイヤに熱を入れてると後ろから無限とサード。 周回遅れの処理なども上手くいき、一時は離れたけど、ここで童夢がエンジンブロー! スプーンの出口のコース上に止まった為、セーフティーカー導入。 これで、無限が真後ろの状態で再スタート。 周回遅れでも、ここで無限が意地でもプッシュしてくるのは解ってたんで、最初は行かせて淡々と走ろうかと考えたけど、前の方が集中出来て良いと思ったし、何より全員でスピードを見せつけられれば、最後、暗くなってから(最後は本当に見えない! 特にデグナー。)が楽かなと・・・。
レースは僕の思い通りに進み、寿一へ! ここで口には出さんかったけど、勝ちを確信。 ピット内では、章さんをはじめ、関係者が出迎えてくれて、『あぁ、もうすぐ終るんや!』と実感。 スーツを乾かし、表彰台から投げる用のTシャツを6枚着込んで、ピットレーンへ。 去年みたいに自分でチェッカーを受けるのも良いけど、みんなと一緒に帰って来るのを待つのも最高! あの瞬間は全てが報われ最高!! チェッカー後はピットロードを逆走してピット前を通り、車検場まで行く訳やけど、去年は”箱乗り”をしようと待ってた竹内さんと立川に気付かず全開で通過! 竹内さんに訓戒処分されたので、実現させようと章さんに提案。 すると、あの人、ホームストレートから乗り込んでしましました・・・。
表彰や記者会見を終え、ピット裏に帰ると恒例の?子供プールで祝勝会!
去年は抵抗して怪我したので、今年は素直に従う事にしました。 その凄まじい模様はギャラリーでも紹介する事でしょう・・・。 
まぁ、このレース、関係者全員が完璧で最高でした!! またこの様なレースを目指し、頑張れそうです。
  薫 一


BBS Racing Shigekazu Juichi S-STYLE_SPE_S1000kmS-STYLE_SPE__S1000km